大判例

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東京高等裁判所 昭和25年(う)272号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

(理由)

原審第三回公判調書に依れば金子堅太郞、飯吉義一、大野好一が本件につき証人として訊問を受けた際就れも本件犯罪事実に関する事項の訊問に対し其の供述が自己の有罪判決を受ける虞あることを理由とし刑訴法第一四六条に依り証言を拒絶したことは弁護人所論の通りである。而して同法第三一二条第一項に所謂「その供述者が死亡、精神若くは身体の故障、所在不明若くは国外にいるため公判準備若くは公判期日において供述することができないとき」とはその供述者を証人として公判準備又は公判期日に喚問することが不可能であるか又は喚問し得るとするもその供述を得ることが出来ない場合を指称するものであつて必ずしも嚴格に右列挙の場合に制限解釈しなければならぬことはない。供述者が公判期日において同法第一四六条に基き証言を拒否しその供述を得ることが不可能の場合の如きも右列挙の場合に準じ証拠能力を有するものと解するを相当とする。従つて所論金子堅太郞外二名の各供述調書を以て右場合に該当し、証拠能力あるものとした原審の解釈は相当である。論旨は理由がない。

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